設立趣意
90年代初めまでの、ものづくり業界は、内需拡大、設備投資の両面から飛躍的躍進を遂げてきましたが、90年半ばにかけては円高不況・土地(建物)・株価下落、ここ数年は価格破壊海外生産シフト等から来る製造コストダウン攻勢、大型金融破綻が相次ぎ、いわゆるバブル経済の絶頂と崩壊という両極を体験し、北九州ものづくり業界も様々な問題に直面した「激震の時代」であったと思われます。
これからもますます深刻化する少子化による若年者の減少、高齢化社会、情報化社会への加速、ソフトを含む技術の革新など複雑・多様な対応を迫られる課題が山積みしつづける企業その中で私共、ものづくり業界は、これまで北九州市下で集う組織もなく、市内の同業他社の動向はもとより、全国のものづくり業界の動き、技術レベル、人材育成、環境改善、将来指向などについでも情報入手が困難でした。
私共、ものづくり業界各社の経営の舵取りは更に難しく、重大な局面が日一日と迫りつつあると言えます。この様な状況をいかに打破して、21世紀に向けた次代の発展をめざしてどのように活路を開いて行つたらよいのか。私共の共通のテーマがここにあります。各企業が独自の施策、特徴を持って進まれることば勿論大切なことです。しかし、それに加えて、これまでの私共に欠けていた業界の横の繋がりを持つこと、そしてその繋がりの中から必要な情報や知識を得る事、スケールメリットを生かした共同事業などもますます量要になつて来ることでしよう。
こうした観点に立って私共は、『北九州市一帯の、ものづくり業界で協力し合う組織を作り、技術情報・経営情報の交流、加工技術研究、経営研究、技能教育、人材育成などを積極的に推進して、新たな時代を迎えるにふさわしい体制を整えていこう』という趣旨で、皆様と意を同じくすることができました。従来の各社個々の企業活動に加えて、組織の設立こそが、ものづくり業界発展の大きな力となると確信する次第であります。関係各位におかれましては、何卒、この趣旨を宜しくこ理解戴きまして、こ賛同賜ります様、お願い申し上げます。
平成15年7月吉日
北九州ものづくり光継会
設立発起人一同